read the atmosphere

気候変動と科学と社会

〈メモ〉"Potential Study of the IPCC Process"について・続

昨年10月に、IPCCへの社会科学者による参与観察に関するガイドライン制定について取り上げた。IPCC総会は、この件に関して科学運営委員会を設立することを決め、2015年2月にIPCC外部の専門家による会合[Expert Meeting]を実施することになっていた。

*"Potential Study of the IPCC Process"の概要とこれまでの経緯については、以下の拙記事または記事中で挙げている文献を参考にしてください。 〈メモ〉"Potential Study of the IPCC Process"について - read the atmosphere

 

先日、IPCC第41回総会に向けた準備資料が公開された。資料によれば、専門家会合は予定通り、2015年1月28-29日にジュネーブのWMO本部にて開催された。

資料には41回総会で検討されることになる"Potential Study of the IPCC Process"についての原則の案が掲載されている。

原則案は、(1)IPCCへの外部からの調査受諾依頼に対する適正な意思決定経路を確立すること、(2)依頼に際して提出すべき諸情報、(3)依頼に対する査定基準、(4)調査者への要望、および(5)そのほか留意事項 からなる。詳細は当該文献を参照のこと。

専門家会合に参加した専門家は、資料によると56名、うちIPCCにおける役職*1を持たない専門家は39名。以前このブログでメモを公開した論文の著者も何人か含まれている。日本からは2名の方が参加されていたようだ。

 

文献:

IPCC (2015) IPCC-XLI/Doc. 9, Rev.1 (4.II.2015):FUTURE WORK OF THE IPCC Report of the Expert Meeting on potential studies of the IPCC Process - recommended principles to guide IPCC’s engagement

*資料はIPCCのwebサイトの Meeting Documentation で公開されています。

*1:ここでは、WG共同議長、WG副議長、事務局あるいはTSUに所属している人のことです。